2021.11.22
みなさんこんにちは。
今日は口腔機能向上プログラムで行っている運動について一つご紹介します。
口腔機能における運動の要素は、範囲、力(瞬発力・持続力)、速度、巧緻運動、分離運動と分けることができます。
例えば、食前の体操としてしばしば「パタカ」を中心にした運動が行われます。
声が出ているかを評価することはもちろんですが、どれくらい動かせているか、音が歪んでいないか、速くしても音が出せるか、一定のリズム・大きさで出せているかなども評価することが大切です。
最近、私が注目しているのは、舌があまり動いていなくても下顎が動くことによって代償的に「タ」と発声できてしまうことです。
実際、ご利用者やスタッフが「タ」を発声してみると、ほとんどが下顎も動かしていました。
もちろん飲み込みの瞬間は口を閉じていますし、会話の中では直前の音によって口を閉じていることがありますので、日常生活上問題になることはまずありませんが、評価、介入には必要な情報だと感じています。
そこでストローを左右の口角にあたる位置で軽く噛んでもらい、下顎の位置を固定した上で「タ」を発声してもらいました。
すると音が歪んでしまう方が多くおられました。
すなわち舌の運動のためと思ってやっている「パタカ」の「タ」は、下顎の開閉運動になっているということがわかりました。
今後はそこに注意を向けて取り組んでいき、口腔機能向上を目指します。
口腔機能は人それぞれ異なります。
ご利用時にはプログラムの必要性や評価をしてその方に適した訓練やアドバイスを提供します。
多機能リハビリセンター ありがとうデイサービスからのお知らせ及び活動報告です